2006年12月20日

コンバージョン・レート(conversion rate)って?



コンバージョン・レート(conversion rate)って?

費用対効果といいますか、例えば1万円稼ぐのにいくらかかるのか、というのが数字による分析の基本なのであります。

3000円のソフトを一本売るのに原価が(製造費or 仕入れ値)1000円、広告費、販売管理費・・・といった費用が1000円かかるとすると大雑把な利益は1000円となりますね。

このように、簡単に計算できるような例ばかりであればいいのですが、広告を出す場合、その効果が厳密に分からない場合があります。テレビ広告2000万円、新聞広告500万円その他もろもろの広告を出した場合、お客さんがどの広告に反応したかというのをきちんと調べるのは難しいということですね。

インターネットが普及する以前からこういった広告の効果に対する問題点は指摘されてきました。高い費用を掛けて作った、クリエーティブでインパクトのあるテレビCMでCM自体は賞を取ったにもかかわらず、肝心の商品が売れずに会社が倒産したり・・・。

インターネット普及前、と言ったのはインターネット広告の大きな長所の1つが、「コンバージョン・
レートを測定できる」ということだからです。ちなみにconversion rateを訳すと「変換効率」といった意味になります。

Website上に広告を出した場合、何回表示されて、そのうち何回クリックされ、実際にその商品の購入に結びついたのは何回・・・というのが全部データで得られる・・・これは非常に大きな変化だったわけです。

ここでインターネット広告の長所として「測定できる」ということを挙げましたが、これは必ずしもネット広告のほうが効果が高いことを意味する訳ではない、ということに注意してください。

1つ問題を出します。

あるマーケッティングアドバイザーが、あまり予算の無いクライアント(医療機器製造会社A社)のために売り込みの為の広告プランをつくりました。クライアントのお客になるのは当然お医者さんや病院経営者です。さて、まだ知名度があまりないA社のために、このアドバイザーが用意したプランとは一体どんなものだったでしょうか?

いろんなアイディアが出てくるかもしれませんね。場合によれば「正解」より効果があるプランを思いつかれるかも・・・。少し時間を取って自分ならどんなプランを提案するか考えてみてください。

回答はこの下に白文字で書いておきますので、見たい方はマウスをドラッグし反転させてください。
(回答)医療関係者が集まる会議の開催地で、参加者(顧客候補のお医者さん)をホテルや空港から会場まで送迎するサービスを行う。そのために小型のワゴン車を用意して、A社の会社名を車に大きく描いておく。

この送迎サービスを無料で行ったことで売込みがしやすくなり、A社は業績を向上させたとのことです。しかも、テレビ広告を打ったりするよりもずっと安く・・・。
(回答ここまで)

皆さんの抱えている問題にも応用が効くのではないでしょうか?

もっと深く学びたい方は

実践!広告戦略論
セルジオ・ジーマンの実践!広告戦略論
一介の広告代理店社員から身を起こし、コカ・コーラのマーケティング最高責任者(CMO)にまでのぼりつめて、現在は自らマーケティング・コンサルティング会社を経営しているセルジオ・ジーマンの広告論。

「広告の目的は商品を売ること」というシンプルな哲学に基づいて書かれており、広告を打つ際の目的意識を明確にしてくれます。

HP版「サルでもわかる経営戦略」はこちら
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2006年07月24日

不毛な価格競争を避けるために・・・



商品、サービスに付加価値をつけて市場競争力を高める、というのはマーケッティングにおける永遠のテーマ、かもしれません。

付加価値というのはその名の通り、+αの価値のことで、「商品の当日配送」のように時間の短縮を売りにするものであったり、高級ホテルが目指すような満足度の高いサービスであったり、ブランドイメージから来る品質に対する安心感だったりするわけですが、競争相手が同様のサービスを提供するとえてして価格の安さのみが選択のポイントになって来ます。

そうなると、消費者の立場としては有難いとはいえ、売り手の立場としては、体力勝負の安売り競争に巻き込まれる、という大変有難くない事態に陥ります。

このテーマは非常に重要なので今後も色々な切り口から迫る予定ですが、本日は「根本的に新しい市場を切り開けば、競合もないじゃん!オレって天才!(笑)」という発想を紹介したいと思います。

「ブルー・オーシャン戦略(下記「もっと深く学びたい方は」参照)」という、ちょっとしゃれた名前を付けてられた本によって脚光を浴びているこの考え方は、「表面的になぞる」だけだといずれ価格競争に陥ってしまう恐れも大きいですが、この戦略を機能させるには

  @先行者利得の最大限活用
  A@を含めた参入障壁の構築

が重要です。

@の「先行者利得の最大限活用」というのはどういうことかというと、

  新しい市場(例えば、)を作った場合に得られる知名度を生かして信頼性に差をつける
  設備投資を早めに回収して、後発参入組みとの価格競争力に耐えられる力をたくわえておく。

といったことですね。
  
例えば、あなた(の会社)が、新しいコンセプトの乗り物を開発したとします。それを商品にして売り出すには、大量生産用の工場を作る必要もあるし、エネルギーの補充のためのネットワーク(自動車におけるガソリンステーション)、サポート、メンテナンスの仕組みも構築しなければなりません。もし、他の企業がまねをして同じような乗り物を作るまでに、もし、あなたの会社がその間に工場の建築費用などを回収することができれば、あなたはその分、競争で有利になります。そう、お分かりのように競争相手はそれから工場建設費その他の設備投資を回収する必要があるため、余り安くすると利益が出なくなるのです。

もちろん、基本的な技術を特許で保護しておく(Aの参入障壁にあたる)とか他にもいろいろありますが、話を単純化するために今回は触れずにおきます。

もっと深く学びたい方は


ブルー・オーシャン戦略 競争のない世界を創造する ¥1,995(税込み)

ブルー・オーシャン戦略内容(「BOOK」データベースより)
差別化、低コスト、コア・コンピタンス、ブランディング…。これまで数々の「戦略」がもてはやされてきたが、ライバルと同じ市場で戦うかぎり、どれほど巧妙に戦略を練ったところでいずれ消耗戦を強いられることになる。血みどろの戦いが繰り広げられるこの既存の市場を「レッド・オーシャン(赤い海)」と呼ぶのなら、いま企業がめざすべきは、競争自体を無意味なものにする未開拓の市場、「ブルー・オーシャン(青い海)」の創造だろう。本書は、T型フォードからCNN、セメックス、ニューヨーク市警察、シルク・ドゥ・ソレイユまで、過去120年間30以上の業界で生み出されてきたブルー・オーシャンの調査結果をもとに、未知の市場空間を創造し、差別化と低コストを同時に実現するための戦略を説き明かした画期的な書である。

(別に出版社の回し者ではありませんが(笑)、もし興味を持って買われるのであれば、このamazonのリンクを経由してご購入いただけるとコンテンツを作成する上で励みになります。よろしくお願いいたします。)


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長い尻尾(ロングテール)は美味しいか?


長い尻尾(ロングテール)は美味しいか?

従来の小売業、たとえばスーパー、デパート、コンビニ等では、2:8の法則などと呼ばれる法則があると言われてきました。@2割の顧客が売り上げの8割を占める。A2割の商品が売り上げの8割を占める、ということですね。

これは、リピーター(繰り返し来店する顧客)が長い目で見てたくさん買ってくれるということを言い表したもので、そういった法則が成り立つ(と思われる)従来の小売業では顧客の囲い込みに力を入れてビジネスモデルの構築に取り組んできました。分かりやすい例で言えば皆さんよくご存知のポイントカードです。その店やグループでしか使えないポイントを付けることでまた買い物をしてもらおうという動機付け(インセンティブ)を与えようという発想ですよね。

ところがネット販売においてはそういう法則が必ずしも成り立たないことが明らかになってきました。ロングテールというのは、amazon,comnなどのビジネスモデル(あるいは現象)が、どこから利益を上げているかを説明するのに使われる比ゆです。下のグラフのベストセラー部分が恐竜の胴体、あまり売れない、多数の本を表している部分がロングテールとなるわけであります。
(図の後へ続く)




amazon.comなどでは、このロングテールが、売り上げ(および利益)のかなり大きな割合を占めています。もちろん、たくさんの種類の商品を扱うことで経費がかさみ、利益が出せなければ意味がないですが(従来型の店舗でこういった利益モデルを作るのが難しかった理由のひとつ)、少ない売り上げの商品も数が集まれば大きな売り上げになるという顕著な例といえるでしょう。

  @いかに商品1点あたりの取り扱い経費を下げることができるか
  Aいかに効率よく大量の商品、サービスを扱ってマージン、手数料を稼ぐことができるか

が、このビジネスモデルを成功させる鍵になります。下で紹介する「Web進化論」では、アマゾンやグーグルのビジネスモデルを成立させた技術革新や社会的背景の変化が描写されていますので、何かヒント(あくまで問題提起、ヒントであって回答ではありませんけれども)が見つかるかもしれませんね。

さらに深く学びたい人は

「ウェブ進化論」梅田望夫 ¥777(税込み) ちくま新書

梅田望夫 「ウェブ進化論」出版社/著者からの内容紹介

インターネットが登場して10年。いま、IT関連コストの劇的な低下=「チープ革命」と検索技術の革新により、ネット社会が地殻変動を起こし、リアル世界との関係にも大きな変化が生じている。ネット参加者の急増とグーグルが牽引する検索技術の進化は、旧来の権威をつきくずし、「知」の秩序を再編成しつつある。そして、ネット上にたまった富の再分配による全く新しい経済圏も生まれてきている。このウェブ時代をどう生きるか。ブログ、ロングテール、Web2.0などの新現象を読み解きながら、大変化の本質をとらえ、変化に創造的・積極的に対処する知恵を説く、待望の書。




(別に出版社の回し者ではありませんが(笑)、もし興味を持って買われるのであれば、このamazonのリンクを経由してご購入いただけるとコンテンツを作成する上で励みになります。よろしくお願いいたします。)

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